テスト技法を使いこなす
6月12日、19日にWACATE 2021 夏を開催しました。
wacate.jp
テスト技法作成のアプローチを考える
私のセッションでは、テスト技法に限らず、世の中に出ている技術やテクニックなどの作成の方法を考えるというセッションを行いました。
伝えたいことは、以下の2です。
- 技術や、テクニックというのは、とある課題を解決するために考案されている
- 確立されている技術やテクニックというものは、ある程度、どんな場面でも使用されやすいように汎用化されている
テスト技法を勉強したけれど、使いこなさせないという悩みを聞くことがありますが、大きな原因は、そのテスト技法が改善する「課題」をうまく捉えられていないとか、実際のプロジェクトはもっと複雑な状況になっているので、そのままテスト技法を適用できないということが大きな原因かなと思っています。
課題を明確に捉えることができれば、テスト技法を適用出来る場面というのも理解することができるので、無理やりテスト技法を適用してうまくいかなくなっているということはなくなると思っています。
また、実際のプロジェクトは書籍に乗っているよりも問題が複雑なことが多いので、テスト技法をそのまま適用出来ることが難しかったりします。前準備が必要なこともあるでしょうし、場合によっては既存のテスト技法を適用するのではなく、自分で考えていく必要もあるかもしれません。
今回のWACATEでも2日目は難しい課題に対してテスト技法を考えてみようというセッションを行いました。各グループに発表もしていただきましたが、既存のテスト技法をそのまま適用したら解決出来るという判断をしたグループはなかったと思います。
テスト技法を勉強したらすぐに使いたくなるという気持ちもわかりますが、その人のプロジェクトの関わり方によってはすべての既存のテスト技法をそのまま職場に適用できるという人は少ないのではないかなと思います。
そのため、常に「プロジェクトの課題を捉える」、「その課題を改善するための方法を考える」ということを意識していけば、既存の技法にとらわれることなく、最善の方法を考える様になっていけるようになるのではないかなと思っています。